2021年5月4日火曜日

「#おうちでバリミュ」 徳生忠常氏ものがたり①

 玉川近代美術館は今年の123日 開館35周年を迎えます!🎊




ところで、皆さまは当館の正式名称をご存じでしょうか?

当館は「今治市玉川近代美術館(徳生記念館)です!

正式名称には創立者である故・徳生忠常氏のお名前をいただいています。

当館は今治市(旧玉川町)出身の実業家であった徳生氏が、故郷に文化の土壌をとの想いから、全資金を提供し「心温まる名画の美術館」として昭和61年(1986年)12月3日に開館。所蔵作品の多くも徳生さんの寄贈によるものです。


そこで開館35周年を記念して、あらためて創立者がどのような人だったのか、どのような想いで美術館を建てられたのかを、このブログでご紹介していきたいと思います。


まずはじめに略歴をご紹介します。



明治34年生まれの徳生さん、今年は奇しくも生誕120年の年でもあります。


当時は、農家の長男に生まれたら家を継ぐことがまだ当たり前の時代でしたが、生来 体が丈夫ではなかったこともあり商売の道へと進みました。

戦争中は一時帰郷、ふるさと九和村のために貢献され、徳生さんを称えた碑は現在も鍋地地区の入り口にあります。

東京で大成功を収めましたが、何事にも謙虚な徳生さんは、一度も社長という高座に就くことはなく、専務取締役という立場で社業を取り仕切りました。


そして、ふるさとを大切に想い続け、65歳で商売から退かれた後は、様々なかたちで玉川町のために尽くされました。

次回は今も玉川町に残る、徳生さんのふるさとへの貢献をご紹介しつつ、美術館建設に至る経緯や想いについてご紹介いたします。


当館のブログは学芸員Fが担当しております